るもいコホートピアの取り組みが始まって、早いもので2年が経過しました。「コホートピア」という言葉をあらためて説明しますと、「コホート(研究)」を始めとした予防医学の知識、研究の価値を地域住民とともに共有し深めながら、保健、医療、福祉の「理想(ユートピア)」的な街づくりを目指そうという概念を表したものが、「コホート+ユートピア」の「コホートピア」です。これまでの間、るもい健康の駅を拠点に予防医学の視点から、正しい病気の理解と健診の重要性を訴える「気づき」の活動を粘り強く展開しつつ、地域の健康課題の調査研究、医師が健康サービスとして直接的に関わる環境などを構築しながら、官民が協力、連携した新しい形の健康創出活動に取り組んできました。また、平行して地域住民が医学研究への参加を通じて、継続的に自らの健康状態を把握しながら、将来にわたって疾病予防の原因を探る研究を、高いレベルで実施できる推進体制の構築に向けて、準備を進めてきたところであります。このように、留萌をフィールドに現在進めている、医師を中心とした地域の健康課題や医療体制の克服、医学研究を推進する体制構築に向けた取り組みは、非常にユニークかつ、他市に例を見ない先導的な試みでもあり、医師、大学、研究者を始めとした新たな事業参画、ネットワークづくりへと着実に広がりを見せつつあります。これからも地域をベースにして、医療人を目指す学生の優れた教育素材として提供しながら、人材育成フィールドの構築を目指す取り組みや、さらには、地域の食の価値を医学的に実証しながら、付加価値の創出を目指す取り組みを行うことを考えています。市民の皆さんにとって、コホートピアの取組が身近に感じられるよう、しっかり歩みを共にし、進めていきたいと思っています。(おわり)
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