コラム  今日からできる認知症予防
 
 脳は、私たちのほとんどあらゆる活動をコントロールしている司令塔です。その脳の細胞がいろいろな原因で死んでしまったり、働きが悪くなったため生活をする上で支障となっている状態が「認知症」です。2015年には全国で約250万人の高齢者が認知症になるものと推計され、今後30年間で倍以上になるとも予測されています。早急な実態の把握と危険因子の発見、早期診断に向けた研究が進められています。  認知症の中でも一番多いのがアルツハイマー病です。アメリカの研究で新聞を読むといった脳を刺激する活動がアルツハイマー病のリスクを減らすという結果が出ていますが、これらの知的活動よりもはっきりと認知症を減らすことが分かっているのが運動です。カナダのコホート研究で、週3回以上の運動習慣のある人は、アルツハイマー型認知症を発症する危険度が運動習慣のない人の半分だったという結果が出ています。ウォーキングなどの有酸素運動が最も効果的で、脳の活性化と血流が増し、血中脂質(コレステロール・中性脂肪)の改善にもつながります。  また、コホート研究で有名なアメリカのフラミンガムという街の研究では、血液に含まれるホモシステインという物質の濃度が一定程度超えると、アルツハイマー病を引き起こすリスクが2倍になるという報告があります。このホモシステインという物質は、心筋梗塞や動脈硬化にも反映するといわれる危険な目印で、先に実施した留萌市の調査(396名参加)において、男性の15.8%(41人)、女性の6.6%(9人)にホモシステイン濃度が高い結果が見られました。  ホモシステインを下げるためには、濃緑色の葉もの野菜、アスパラ、ブロッコリー、レバーなどに含まれている葉酸やしじみ、あさりに多く含まれるビタミンB12を摂ることが有効であり、認知症のリスクを軽減できる可能性があります。  健康の駅では「タッチエム」で頭の元気度を測定、評価できますので、ぜひお試しください。
 
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